【 新しいボタニカルダイと草木染、どこが違うの? 】
植物で繊維を染めるというと、一般的なのは従来の草木染。鮮やかな色というより、くすんだ色に見えます。
でも、シオンテックさんが独自に開発した新しいボタニカルダイは鮮やかな色合い。
今までの染めとどこが違うのか、シオンテックさんに教えていただきました。
※ 以下(株)シオンテックの資料を基に作成

■ 従来の草木染 (深みがあるけどくすんだ色)




■ 化学染料を使った場合 (鮮やかだけど単一的な色)





2つのいいところを融合



■ シオンテック独自のボタニカルダイ (深みがあって鮮やかな色)






【シオンテックさんがボタニカルダイで、大切にしていること】

① 安全で持続可能な技術をシステム化しています。
Safety and Sustainability な考えから、植物、鉱物などの自然な材料を染料化して、現在の化学で安全な染料、助剤(textile Chemicals)を組み合わせ、染色工場の人、繊維を縫製する人、製品を販売する人、購入する人、そしてそれを取り巻く環境に問題が無い様に、危険な薬剤(medicine)を使用していません。染料の採集も環境破壊や、種の保存、保全を守っています。技術はシステム化し継続が可能です。

② ファッションの時代価値対応ができるシステムを持っています。
植物の種類は3000 種を中心に50万種から選べます。植物色素を限定するのでは無く、時代の流れ(流行色)にも対応する技術構成を持ち、7000年も前から人間が見て来た植物(自然)の色と成分を分けて繊維に吸着させる事が、21世紀の物を分子で考える方向として新しいと考えます。例えば、赤い色を表現する場合、従来の草木染めではラックやコチニールの色素で表現します。21世紀のボタニカルダイでは、有名なバラ園で咲いているオールドローズの赤いバラの色(化学色素と花のアントシアンを合わせて)と成分(クエルシトリン、テリマグランジン、ゲラニオール など)を繊維に吸着することに意味があるのです。アミノ酸はコンピューターのメモリーに似ています。アミノ酸を使用して、物語や歴史や効能や価値を繊維に固定します。

③ 世界の流通に於ける規格に対応できる堅牢性(Color Fastness)の確立に努力しています。
従来の草木染め(植物色素)では基本的に流通業界の店頭で販売できる機能(堅牢性)を持っていません。BOTANICAL DYE は化学染料の加味とアミノ酸(Amino acid)の使用で、堅牢性を高めています。技術革新はさらに続いています。

④ 生物多様性を守る伝達を大切にしています。
Biological Diversity を守りたいため、植物などの人間との関わり合いや、自然の恩恵benefit of nature 効果や効能を、使用した植物染料のProfound(うんちく)を伝達する事を大切 にしています。

⑤ 産業対応の生産背景を持っています。
日本国内に35社の生産工場と契約、技術供与をし、素材も天然繊維から、化学繊維迄、わたから糸、編地、織物、製品など種々のアイテムを染める生産ラインを持っています。食品業や化粧品、農業、薬品業界など他産業とのコラボレーションも出来る企画と技術があります。